度々、ニュースにも取り上げられるブラック企業。
自分の会社をブラック企業にはしまいと企業が努力する中、最近では『ゆるブラック企業』という新しい言葉が流行り始めました。
『ゆるブラック企業』とは?
残業などが少なく長時間労働などはないが昇給などもあまり無い。
会社の雰囲気は悪く無いが将来性が感じられない。
ストレスや疲労は溜まらないがスキルが身につかない。
さらに離職率が低いという特徴があります。
一見、離職率が低いという特徴は企業にとって良いイメージになりますが人間関係や雰囲気が良く、楽だから続けたいというぬるま湯のような楽な環境から抜け出せない人も多く生産性や競争力の低下が将来的に問題を引き起こす事態にもなりかねません。
ゆるブラック企業はなぜ出来たのか?
働き方が大きく見直されてきている現在、そしてSNSの流行によりブラックな企業はあっという間に世間から非難され、時には炎上してしまう世の中となりました。
過労や長時間労働による問題は世間にも大きく報道され、「働き方改革の推進」や「パワハラ防止法の施行」など働く人を保護していこうという企業が増えてきています。
しかし、結果的にパワハラを意識するあまり必要な指導やマネジメントができず物言わぬ上司が増えてしまいます。それにより部下の成長も促進されないといった悪循環が発生し、会社も個人も成長できないという問題が発生してきています。
こうした事態により、問題がなさそうな会社であっても実は隠れた問題が発生していて、気づかないうちに将来性が感じられないなどの「ゆるブラック企業」へ変わってしまっているのが現状です。
ゆるブラック企業のデメリットとメリット
ではゆるブラック企業で働くとどんなデメリットとメリットがあるのでしょうか?
1.スキルが身につかない
ゆるブラック企業ではあまり従業員に無理をさせれないため、外注などに仕事を委託し、従業員が高度な作業を身につける機会を失う傾向にあります。また、早く⚪︎⚪︎の仕事を覚えて頑張ろう!などを感じる機会も少ないため、ぬるま湯のような日々を繰り返す毎日になります。
そのため、いざ転職しようとした時に何のスキルもなく転職することになるため後々後悔することになるかもしれません。
2.昇給はあまり無い
ぬるま湯での仕事が続く中、会社の成績が上昇することはほとんど無いでしょう。
その中で長年働いたとしても昇給の可能性は見込めません。
楽だけど成長は見込めないし、収入のアップも見込めないのがゆるブラック企業の最大の特徴と言っても良いでしょう。
また、ブラック企業で長時間労働が問題とされる中、残業をなくしていこうとするゆるブラック企業では残業代も見込めないため、収入アップを重視する人には向きません。
3.居心地はそれなりに良い
ブラック企業の特徴である、「従業員の顔が死んでいる」「怒鳴り声が飛び交う」
「長時間労働や徹夜での業務」は少ないため穏やかな雰囲気の職場が多いです。
殺伐としたムードはなく、和気あいあいとした職場であり居心地は良いと感じるかもしれません。
そのため、中々転職に踏み切れなくなってしまう方も多いようです。
4.離職率は低め
上記で述べたように居心地が悪く無いため、長くぬるま湯に浸かってしまい抜け出せなくなってしまう人が多いことが要因ひとつです。
またブラック企業のように「大変」「きつい」などの仕事はあまり無いため、「お金を稼ぎたい!」「スキルアップしたい!」という人以外はそこまで辞める理由が見つかりません。
そのため離職率は低めになりがちです。
ゆるブラック企業で働くことが向いている人
ではどのような人が「ゆるブラック企業」で働くのに向いているのでしょう?
・スキルアップなどは求めず、一定の収入が得られれば良い人
・あまりストレスを溜めたくない人
・プライベートを優先させたい人
ストレスが溜まりにくく、個人への責任負担もあまり大きくないため
一定の給料が入り、会社に多くを求めない人の場合は「ゆるブラック企業」は丁度良い企業なのかもしれません。
小さな子供がいる家庭ではお迎えなどがあるため、残業がなく、ストレスやプレッシャーが少い環境はむしろ好都合の環境になるかもしれません。
ゆるブラック企業で働き続けるべきか?
では現在ゆるブラック企業で働いている人はそのまま働くべきなのか?転職を考ええるべきなのか?
「自分の能力を上げたい」「お金を稼ぎたい」などチャレンジ精神のある方には不向き。
「働きがい」を求める方は転職を考えても良いかも。
安定を求め、仕事よりもプライベートを優先したい方は合っているかも。
「働きやすさ」を求める方には働き続ける選択肢もアリ!
人によってゆるブラック企業が合う・合わないがあると思います。
比較的ゆるブラック企業はプライベートの時間を確保しやすい企業が多いです。
転職したい人もそうでない人も他社の情報などは定期的に確認して、転職したいと思った時にすぐ行動に移せる準備は始めておいても損はしないでしょう。
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